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舛添新都知事ー手のヒラを返さないか気を付けよう

大方の予想通りに舛添要一氏が都知事選で圧勝した。

当選を決めた当日の深夜、池上彰氏の選挙特番をテレビで見ていたら、舛添氏はその特番のテレビインタビュー5分前に選挙事務所を出て帰ってしまい、出演をすっぽかした。5分前には他社のインタビューには答えていたというのに。説明では、池上氏が細川前首相に近いと以前からヘソを曲げており、選挙中から、取材に非協力的であったというが、ここまで露骨ではなかったという。

もう勝って結果が出たから、こっちのものと言わんばかりに、テレビの取材一つ位という、驕った本音が出たのだろうか。

ちなみに同深夜番組に自民の石破幹事長はスタジオで生出演していた。

人間というのは、大義名分より、日頃の言動に、その人物の本性がでるものだ。

自民党から選挙応援を依頼された、離婚した元妻の衆議院議員の片山さつき氏は、自分とは別の離婚した妻子や隠し子の養育の面倒を誠実に見ることが、応援の条件だと、週刊文春、週刊朝日紙上で言っていた。

彼の厚生行政の原点とされる自分の母親介護の苦労話や姉の生活保護受給話の嘘、インチキさを、彼の親族がこぞって非難し、同紙上で証言していた。

また、自民党を離党して新党改革を立ち上げた行動が、政治理念によるものではなく、お金目当ての無節操であったと元同僚議員が怒って証言した。

学生時代は金持ちの娘しか相手にせず、相手の親から、金銭的援助を受けるのが常であったと学生時代の友人たちが証言した。

これらのことは、いずれも伝聞、情報による人物像であり、直接確かめたものではない。

私達の直接知るところでは、厚労大臣の時、年金の職員による不正横領は最後の一人まで、一円まで必ず暴いて罰する、と大見得きっておきながら、すぐに尻つぼみになった。その時の言い訳もそうであるが、その他にも言質を翻す姿は枚挙にいとまがなかった。

もう一つ、忘れがたく僕が、印象に残っているのは、彼が、まだ東大の助教授時代で、テレビ討論番組で売出し中の頃、ディベートで行き詰ると、“あなたはそれを直接、自分で見たのですか、直接聞いたのですか、そうでなければ、仮定でそんなことを言うものではない”と言って、相手の主張をことごとく遮ったことだ。これでは過去のこと、歴史的な事象に関することは一切語ることはできないし、歴史から学ぶことも一切出来ないことになる。まるで小学生のホームルームのような、幼稚な論理展開であるが、かれの思想、哲学を支えるのがこんな論理性であるのかと呆れた覚えがある。

彼は、自分の損得を前提にものを判断する計算高い人、機を見るに敏な人、前言を翻すに何の責任感、罪悪感を感じない人なのでしょう。勝てると読めば誰とでも組める、欲しいものが手に入りそうなら臆面もなく何でも出来る人、今回の立候補もそんなパーソナリティからはじまったと思えば良く説明がつく。 

前の宮崎県知事であり、前回の都知事選で話題になり、今回は状況不利と立候補を見送ったあの人に、精神構造、行動パターンも良く似ている。

以上羅列したようなパーソナリティが彼特有のものかといえば、わが身を振り返れば、特段、特別なものとはいえず、誰にでも多かれ少なかれ、みられる傾向ではあるだろう。だから、こんな人では鼻から資格がないとも、とても駄目だとも言うつもりはなく、仮面の裏には、こんな面があるから、本音が出てこないよう、それが現れないように、監視し続けようということである。

現れたら、すぐにチェックして、Noと言い、被害が蔓延しないように監視しなければならないと言うことだ。

いつ馬脚が出ないか、監視し続けるしかない。

最大の問題は、今のマスコミにそのチェック機能があるかということだ。NHKの新会長の発言は、およそジャーナリズムとはほど遠い。安倍内閣は明らかにマスコミを操作し、牛耳ろうとしている。

結局は、心あるジャーナリストの活躍を期するしかないのか。

今は日本の民主制の危機的状況であるが、警鐘を鳴らすマスコミは少ないし、若者は黙して動かない。

 

学識、識見も無く、低劣下劣な品性、人格でも立派な業績を残した大政治家は古今東西いたし、歴史に名を残した大哲学者、大科学者もいる。

 

近代最高の哲学者といわれるハイデカーは、年端のいかない教え子を愛人にして、妻妾同居させ、あげくの果てにナチスに協力して、ユダヤ人である彼女を見殺しにしている。

ユングもコフートも精神科受診した自分の患者を何人も恋人にして気にすることもなかったという。

サルトルも死後、ボーボワールにリセの女の子を世話させていたことが暴露された。

誰でも表と裏、建前と本音があるものだ、と言ってしまえばそれまでだが、政治家の場合、その本性が出た時、被害は直接私達の身に及び、その規模も甚大であることに違いがある。

付け加えるなら、私達は、東京が世界一であることも、世界一立派なオリンピック・パラリンピックの開催など望んでいませんよ、舛添えさん。

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