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空耳妄言⑬-空耳のように聞き流して良いが、誰かが囁いた方がいいような話もある

1.未曾有の地方政界疑獄になるか?-東京都庁の闇
豊洲移転問題が急展開しつつある。
あまりに不自然な経緯ではないか。
豊洲新市場の地下が空洞になっていた問題が発覚してからの決定当時の某元都知事の言動は余りに不自然である。

この問題は、豊洲移転に決定した経緯から、2016年度オリンピックの東京誘致運動を絡めて一体になって進んできた話であろう。合わせて数千億から兆に迫るような大きな予算が絡んだ話にトップの承認、あるいは暗黙の了解が無くて進みようがない話であることは誰しもが承知していることであろう。

TBSの昼番組、「ヒルオビ」に出演していた某落語家が辛辣な発言をしていたな。移転先を東京瓦斯の跡地に決定した余りに不自然な流れを、「豊洲という訳あり物件を不自然に高く買った」のであり、地下空洞に変更したのも、「誰か、心の汚れた人達が得をするために決めたことでしょう」とコメント。名指しこそしなかったが例の強面元知事と自民都議連の某ボスの結託したことではないか、と匂わせた。
小生もこの問題が表面化した直後から、くさい話だなあと思っていた。2016年度オリンピックに立候補した時の誘致費用の巨額使途不明金疑惑から、自民都議団と元知事の密約があるのではないかと睨んだが、築地市場移転も絡めば巨額な金が動くので桁違いな利権が生じ、なるほど、決定後に費用が何倍、何十倍にも膨れ上がるのは、豊洲もオリンピックも同じ構図である。
某元都知事は、最近になって、かつて政敵であった、ロッキード事件でピーナッツを食べた田中角栄元首相を褒めあげた著書を書いたのも、ユングの言う「意味ある偶然の一致」なのではないか。

一体、今度のピーナッツは一粒いくらだったのか、小池知事の側近になった元特捜検事の若狭勝衆議院議員の手腕を期待を込めて拝見したいものだ。
果たして小池知事がどこまで頑張れるか、それは、ひとえに国民の目にかかっている。
大手新聞やテレビなどの今のマスコミは端よりあてにはならない。彼等は、最後は権力に屈するというより、もともと権力と闘う気力など初めからありはしないのだから。
小池知事も所詮は政界の風見鶏といわれた政治家である。御身を見て、何処かで引き際を考えるだろう。とことん追求するには、やはり世論の厳しい目が継続することである。強烈な市民運動が、都庁の内部告発を誘発させ、行政・検察を突き動かして行くしか方法はないのかもしれない。

都が地下空間をマスコミに解放した時に、マスコミ関係者に地下水の持ち出しを禁じた時の都職員のセリフが笑止であった。「こちらで責任を持って検査するから、勝手に採らないように。」と言ったらしい。この段になって都を信じろというのは、社保庁の役人と、三菱自動車を信じろというに等しく殆どブラックユーモアであろう。

文春はかつて立花隆を使って田中角栄の不正を追いつめた。平成の立花隆が居なければ、都知事選にでたジャーナリストの上杉隆でも使って、都庁という不正の巣窟を暴いて欲しいものだ。どうでもいいような政治家や芸能人のゴシップ・不倫を追いかけるだけがジャーナリストの仕事ではないよ。

今回はロッキード事件以来の巨悪がうごめいているような気がしてならない。

2.天皇陛下の生前退位の真意
先に(ラプラスの妄想、2016.7.20)天皇陛下の生前退位の真意は、憲法改正への反対の意思表示ではないかと書いた。最近になって内田樹が同じような意見を週刊誌「アエラ」の巻頭コラムに書いていた。外国のメディアにもそのような見方があるそうだ。
なぜ日本のマスコミはそのような意見を報道しないのか?
安倍政権の元で骨抜きになっているのか?
あるいは、単に記者の感度が鈍いだけなのか?まさか、そんなことはあるまい。
こうして日本のマスコミは常に権力に協力して国民を誤誘導するのである。

3.福岡高裁の、辺野古埋め立てを巡る判決は司法の行政への介入ではないのか?
国が「翁長沖縄知事の辺野古埋め立て承認取り消し」の無効を求めた訴訟は国の全面的勝利となった判決であったが、問題はその判決理由である。法的な判断というより、文字通り政治的な判断をしたのだ。
いわく、国の安全保障対策は最も優先されるべき事項で、よほどの合理性を欠かない限りは、地方自治体はそれに従わなければならない。従って埋め立てを承認した仲間前知事の判断は正しい。故に翁長知事の承認取り消しは認められない、というものであった。
要は、地方は国の政策には従うべきだとするもので、露骨に現政府の政策を支持し、沖縄県政、県民の意思を無視するものであり、これが司法の行政への介入でなくて何だというのだろうか?
こんな裁判がまかり通っていても、誰も声を上げなくていいのか。

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