11月の3,4日の連休に蓼科の山荘の冬支度に行ってきました。
11月中旬になると,氷結する恐れがあるので、水回りの水抜きをし、
ストーブの石油の準備をしておかないと、気まぐれで雪が降ってから行ったときに使えないからです。
家人も仕事をしているので、彼女は長野新幹線で、私は高崎から車で
出かけ、金曜日の夜8時40分に佐久平駅で待ち合わせて山荘に着いたのは10時前でした。
蓼科は部屋の中でも吐く息が白くなるほどで、気温は1,2度という冷え込みでした。
私はさっそく炬燵に入りこんで、こんにゃく玉で熱燗を1本やりました。
その夜は簡単に掃除をし、家風呂に入りもうお休みです。
翌朝は快晴で、午前中は屋根の工事の打ち合わせをし、午後は近くの
紅葉を散策に出かけました。
山荘は標高1600mの所にあるので、紅葉は10月中旬がピークで、
今はもうカラ松の葉が風で舞うばかりの状態でしたが、
少し下がれば、周辺にはまだ真っ赤な紅葉が所々残っており、
山々のすそ野は錦繍とまでは行きませんが、それでも紅葉の名残があり、八ヶ岳連邦が一気に冬に向かう中、秋の残り香を感じることが出来ました。
秋の山荘の夜は囲炉裏の火が主役です。
マキを少し燃やすだけでも、業務用大型石油ストーブ1台に匹敵する位の暖房効果があります。
中学の理科で習った赤外線の輻射熱効果というものは本当にたいしたものです。
昔の人が極寒の中で粗末な小屋でも囲炉裏一つで過ごせたことや、
西部劇で見るカウボーイが焚火の残り火を囲んで寝ているのも、囲炉裏を経験すると良く理解出来ます。
翌々日の帰途の道は、立科から佐久布田、春日の里に抜ける大河原峠を越えることにしました。
途中に蓼科山山頂にある蓼科神社の鳥居がありました。
富士山をはじめ,山岳信仰の山は必ず正式な登山道は鳥居をくぐって始まります。
つまり登山道は参道にあたるわけです。
蓼科山もいくつもの登山道がありますが、ここ北側ルートは出発点が、
すでに7合目に位置し、2時間も歩けば頂上です。
もっとも山登りの経験のない家人に言わせれば、2時間も山道を登るなんて、現代人の脚にはもともと無理なことで、してはいけない行動であり、
昨今の山ガールのブームは心底信じられないとのことでしたが。
大河原峠は標高2093mで、
眺望も良く、浅間山連峰や、遠く北アルプスの白い稜線も遠望できました。
峠を佐久側に降りると望月町春日温泉の里があります。
そこには温泉や春日渓谷の紅葉もさることながら、遠くに聞こえた蕎麦屋があり、実は今回のルートの真の狙いは、そこにありました。
職人館という奇妙な名前の蕎麦屋は、結論から言うと、驚愕の発見で、
身近にもまだまだ知らぬ名店の存在すること、自分の見識の浅さ、探究心の未熟さを思い知らされたというほどの名店でした。
この蕎麦屋、職人館の食事についてはグルマンライフに譲りますので、
またそちらをご覧下さい。
あわただしい蓼科行でしたが、お蔭でさまで、リフレッシュでき、充実した休みになりました。