今年は夏休みを2回に分けて取ることにした。
まずは前半の4日を7月の末に蓼科で過ごした。
もう20年も同じ所に行っていると、何も新しいことは無く退屈であろうと思われるかもしれないが、それなりに変化があり不思議と退屈はしないものである。
そうはいっても、もう手を入れるところはすっかり無くなって、自分で何かを造作をする楽しみはめっきり減ってしまったが。
今回のトピックスをニュース番組のように順に並べてみます。
霧ヶ峰コロボックルヒュッテの手塚宗久さんが永眠されていた。
コロボックルヒュッテは、蓼科に来れば必ず顔を出すことにしており、
ヒュッテのテラスから望む蝶々深山、車山湿原と、近くのお花畑で季節の移ろいを胸いっぱい感じるのが楽しみであった。
今回も普段通りにコーヒーとココアを頼んで椅子に座り、手元にあった
メニュー帳をめくっていると、末尾に訃報がはさまっていました。
昨年の夏には、老人とは思えない背筋の通ったがっしりした体躯を
お見かけしたので、急なことでビックリしました。
手塚さんの著作は殆ど読み、本も蓼科に置いてあり、自伝的著書の中で、長年、青年期の医療事故の後遺症(大腿部の植皮)に悩んでおられたので、形成外科医としてなんらかの御相談にのれたのではないかという思いと、どの本だったか忘れましたが(多分、山―孤独と夜)、
冬の、客が一人もいない小屋で風の音を聞きながら眠れぬ夜の寂しさを、年を重ねた思いの中で、慟哭のように語られていた文章を忘れる事が出来ません。(CADSA=AF2012.5.1)
この20年来、一度は小屋に泊って、夜な夜な語り明かせたらどんなにか素敵だろうと思いながら、とうとう果たせずに終わって残念でなりません。
最後まで一方通行の友人でしたが、強い自我を持った、得難い大人の男を失った思いで一杯です。
多分、いずれかで追悼文集が組まれたに違いありません。
ご存じの方がおられましたら是非お教え下さると嬉しいです。
新しい野菜の発見
たてしな自由農園という、地元の新鮮野菜を安く売るスーパーが
ビーナスラインとエコーライン沿いに2軒ある。
民間の企業だが、
農業大学校がやっている八ヶ岳農園より断然良いと思う。
特にエコーライン店が良い。
朝採れトウモロコシは特にお薦め。
そこで、今年は見たこともない野菜を3種類見つけた。
ルバーブ、コールラビ、ていざナスである。
ルバーブは信州ではお馴染みらしいが、いわばフキの一種で、
ドライフルーツケーキに載っているのではないかと思う。
これはジャムがお薦めと書いてあったので、帰ってさっそく作ってみたが、色もグリーンときれいで、僅かな苦みがあり、フルーツジャムとはまた違ってパンに良くあって美味しかった。
コールラビは外見はアーティショーを思わせるが、皮を剥くとカブのようで、これはサラダにもってこいだ。
ていざナスは、赤紫色した大きなナスで、米ナスと水ナスを合わせたような味わいで、白なすに近いか。
ソテーして食べると柔らかくて美味しかった。
揚げて味噌田楽もいけそう。
奥蓼科温泉、明治温泉に初入湯
奥蓼科温泉郷の中で、唯一入ってなかった明治温泉に行った。
湯道街道からの入口に、「歩いて来るように」との看板の案内があったので、湯道街道に車を置いて、10分位歩いて行ったが、宿泊客、日帰りの湯客は車を乗り入れていいと後で聞いた。
道はそれほど悪くはないので、お湯に入るなら車で乗りいれた方が楽。
お湯は鉄分の多い、温泉らしいお湯であり、窓からの渓流の眺めも素晴らしかった。
扉温泉明神館から松本民芸館、馬場家をめぐる1泊旅行
今回のハイライトは扉温泉明神館宿泊であったが、
これはまた原稿を別に書きます。
翌日は松本の町に下り、松本民芸館と重文指定の馬場家を尋ねた。
民芸館は、東京駒場の日本民芸館のミニチュア版といった感じで、
同じ趣旨の民芸で全国の良いものが揃っていた。
見物者が誰もおらず、窓から畑が見え、のどかで、のんびりして良い雰囲気だった。
館員の方に馬場家見学を勧められ、ついでに回ってみた。
そこの案内の市の職員の説明では、旧藩主の系譜とか言っていたが、
大きな農家の風情であった。
丁度、旧暦の七夕祭りをやっており、
子供の浴衣が吊るしてあったのが珍しかった。
短冊にはきちんとお願い事をしてきた。
たまご屋さんのオムライス
帰りがけに、以前ロールケーキが美味しいとご紹介した茅野の卵工房で(CASA-AF2012.10.13)、オムライスを食べてみた。
ロールケーキが秀逸だったので、大いに期待して入ったが、
サービスがファミレスのようで残念。
オムレツはさすがに美味しいのだが、ライスはチキンライスの方が、
ドミグラスソースはケチャップの方が個人的にはよかった。
東京の有名な洋食屋を真似ることはないのに。
ちょっと残念。
やはりロールケーキが一番のようだ。