毎年今頃、CASA-AFで、五月の連休の蓼科の山荘開きの報告をするのが恒例になり、早3年目である。
今年は雪が深かったこともあり、屋根の不安は一層であったが、幸い大過はなかったが、帰る時に少し雨漏りの跡があるのを発見した。いよいよ来たるべきものが来たのかもしれない、と不安を残しての帰京となった。
今年のトピックスは、近くの友人の山荘を訪ねたことと、甲府の知人というか恩人宅を訪ねたことである。
蓼科の佐久側の麓の望月町に春日温泉という、鄙びたいい温泉地がある。前に職人館(グルマンライフ2012.11.22. )で出てきたところであるが、そこから10分くらい山中に入ったところに、旧知の友人の別荘があると聞いて、今回訪ねたという訳である。
広い敷地に、ログハウスが4棟建っており、母屋、サウナ棟、露天風呂棟、内風呂棟と豪華なラインナップである。
お訪ねした時には、既に先客が二組あり、庭のガーデンチェアでシャンパンを飲まれていた。一組は共同所有者のN歯科大の学部長夫妻であり、もう一組は広島で内科、人間ドッグを開業されている医師夫妻であった。
愛犬2匹がいたり、いずれの方も私と共通の知り合いが居たりして、すぐに打ち解けて楽しい語らいになった。
手土産に茅野の“たまごやさんのロールケーキ”と“長門牧場のチーズ、生ハム”を持参したが、タイムリーであった。
夕食は、例の“職人館”が予約してあり、軽井沢から帰ったご息女3人も加わり、華やいだものとなった。
友人は職人館のオーナーとも,とみに昵懇であり、改めて紹介して頂いた。また、近くにある、予約の取れないことで有名なフレンチレストラン、「サンザ・プリュ」にも友人のお嬢さんの幼少期の絵が飾られてあるほどに親しく、ここもシェフに紹介して頂け、大きな収穫であった。残念ながら今回は食べられなかったが、次回に大いに期待が持てそうな予感であった。
蓼科湖の近くに聖光寺という、本州で最も開花の遅い桜の名所がある。帰りがけに寄ってみたが、今年は、花見をしなかったこともあり、満開の桜が一層綺麗に見えた。
この聖光寺は、トヨタ自動車が交通安全祈願のために建立したと、先月の「日経私の履歴書」の豊田章一郎前トヨタ会長の話にあった。直ぐ近くにはトヨタの役員用の保養所もあるらしい。
連休の渋滞を避けるため、7日に下山し甲府の知人宅に寄った。もう40年以上のお付き合いで、今回は5,6年ぶりの訪問であった。
知り合った当初は,小学5年生で、一緒に風呂に入ったら、両すね毛を全部剃られてしまった、という腕白坊主が、今や50歳を過ぎて立派な院長先生になっているのである。
40年の時間の重さをしみじみ感じたのである。
彼は、今や、赤坂、六本木では私の指南役である。
その夜は、湯村温泉の常盤館ホテルの離れ棟を用意して頂き、身に余る僥倖であった。
今回の蓼科行は、新しい出会いと、旧き交わりを温め直した人間関係の濃い休みとなった。
いつもの家人と二人で行って、誰とも会わず、二人で帰るのと違い、これはこれで楽しいものであった。