ホームへ戻る

2014年夏休み、その1―マクラーレンと扉温泉・明神館

 今年も梅雨明けに合わせて最初の夏休みを取った。
7月末に恒例の蓼科の山荘に行ったが、今年は友人Y氏夫妻を扉温泉明神館にお誘いした。
 明神館は昨年訪ね、辺鄙な山間に予想を超えた温泉宿があり感激し、ここならと、自信をもってお誘いしたという訳である。

 私達は一日早く先に山荘に行っており、夫妻をまずは山荘にお迎えしたわけだが、待ち合わせ場所にマクラーレン(カーライフ2014.02.19)がいたのには驚いた。ビーナスラインは兎も角として、扉温泉への道は一般的に言って山岳道路である。まさかマクラーレンで御登場とはびっくりした。メルセデスか、せいぜいGTRだろうと予想していたからだ。

蓼科山荘とマクラーレン

蓼科山荘とマクラーレン

茅葺の屋根に似合う。

茅葺の屋根に似合う。

 マクラーレンともなると、普通は、車を鑑賞する為のガレージハウスに納まって、オーナーが悦に入って眺めるという、いささか成金趣味的な嫌味なイメージがあるが、
「車は走ってナンボ」と言わんばかりに、多少ボディが傷つく位は気にしない剛毅さが、Y氏はやはり三河人である証拠である。

ウエルカムドリンク

ウエルカムドリンク

 ともあれ、舗装もしていない凸凹道をマクラーレンは車高を上げながら快走したのである。マクラーレンがオープンにしてビーナスラインを走る姿は絵になると思うのだが、私が先頭を走ったので、その姿が見られなかったのが悔しいが、その思いは当のY氏も同じであろう。
自分の運転する車の姿形が見られない悔しさは、エンスージアストがしばしば経験することではある。

明神館の立湯

明神館の立湯

 扉温泉については、昨年の記事(CASA=AF2013.10.7)に書いたので、省略するが、部屋に2014年度版ルレ・エ・シャトーが置いてあり、よもやと思いながらページをめくるとTOBIRA ONSEN MYOUJINKANと載っているではないか。
ルレ・エ・シャトーは、5つのC(coutesyおもてなし,charm洗練,character個性,calm落ち着き.cuisine料理)を認定獲得したホテル、レストランのみが加盟できる組織らしいが、日本では「修善寺、あさば」、「箱根、強羅花壇」、仏料理「ラ・べガス」、和食「青柳」など僅か11の旅館、レストランだけが名を連ねていただけである。
レストランは兎も角、旅館はかなりいい線をいっていると言うのが、個人的な感想である。ルレ・エ・シャトーはミシュランの厳選バージョンと思えばいい。

ルレ・エ・シャトー

ルレ・エ・シャトー

右ページが明神館

右ページが明神館

 夕食は、今回は早くから予約してフレンチSAIにした。
明神館の夕食は、フレンチ、懐石、創作和食の順で人気らしい。さすがにルレ・エ・シャトーに載るだけのことはあり、都内の一流どころに引けを取らないものであった。
どちらかというと、オテル・ド・ミクニのスタイルに近い。
ワインは信州産の白はシャルドネと赤はメルローを飲んだが、料理にとてもよく合って、私的には十分満足できたものであった。

メニュー

メニュー

 蓼科、霧ヶ峰は7月の末は高山植物的には寂しい季節である。ニッコウキスゲには遅すぎるし、マツムシソウには未だ早い。

 山荘に来れば、必ず訪ねる車山の肩にあるコロボックルヒュッテに今回も行ったが、隣のお花畑には僅かにニッコウキスゲが残っていた。

ニッコウキスゲ残花

ニッコウキスゲ残花

嬉しくはあったが、他にはどこにも見当たらず、あたかもそこに人為的に植えたかのようでもあり、孤高の気高さといえば聞こえは良いが、なにか不自然にも感じた。

 やはりニッコウキスゲは群生してこそ美しい。

 それとコロボックルヒュッテは創設者の手塚宗久氏が亡くなって(CASA=AF2013.09.13)雰囲気が変わってしまっていて、寂しい思いがした。
 多分多くのコロボックルのフアン、常連は同じ思いだと思う。

 二代目は昔ながらの山小屋経営というより、観光地のカフェ経営の感覚なのであろう。

 人気の一人分づつサイフォンで沸かすコーヒーも形だけのものになっていた。

 コロボックルの形だけが残り、霧ヶ峰の自然を心底愛した宗久氏のヒュッテへの思いが失われていくのは、手塚さんばかりでなく、多くの霧ヶ峰とコロボックルフアンの望むところではないだろうと思う。

車山湿原、早くも、赤とんぼが

車山湿原、早くも、赤とんぼが

 

 

ログイン