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賢女との夕べ;第2弾ー赤坂菊の井で京料理を楽しむ

賢女との食事会第二弾です。
若いお嬢さんに少し贅沢を教えるのは、オヤジの特権かもしれませんね。
ま、教えられるのは食事だけですが。

そんな訳で、赤坂の菊の井に行った。

菊の井門燈

菊の井は、京都高台寺近くに本店があり、数年前に赤坂にも支店が出来た。
今までに2,3度行ったことがあるが、いずれも席はお座敷だったので、今回は一階のカウンター席の小上がりを指定して行った。
堀炬燵になっており、脚が伸ばせて楽ちん、御嬢さん方に気を遣ったのである。

入り口、カウンター席、小上がり


今回のお連れは、W大法科大学院の3年生2人である。
お土産にW大のマークの入った缶入りゴーフルを頂いた。

お土産のゴーフル

W大のロゴ入りの手さげ袋もついていた。
開けてみるとゴーフルは風月堂製であった。
最近の大学は、このようなスーベニール商売をするのが普通になっているのであろうか?
昔はせいぜい三角形のワッペンを生協で売っているくらいであったが。
わが母校もトリクロールの羊羹なんか売っているのであろうか。
虎屋製なら案外嬉しいかもしれないけど。

さて今回は料理の写真を撮ってきたので料理をたっぷりお見せします。
別に話が盛り上がらなくて、写真ばかり撮っていたという訳ではありませんよ、余裕が出てきたのです、ハイ。
まずはグラスの生ビールで喉を潤しましたが、このビールが滅法うまかった。キリンのライトビールとか言っていたが、泡の立て具合が上手なのか、3杯もおかわりしてしまった。

? 猪口。(突き出しというか、アミューズというか)で、生うに豆腐,山葵ソースかけ。うにの濃厚な味わいにインパクトあり。

生うに豆腐

? 八寸。七夕にちなんで笹巻のアーチがかかっており、短冊には、何やら漢文が書いてあったが、教養不足で理解不能でした。お皿には川エビや京野菜の和え物や鱧寿司がのっており、結構なボリューム。

八寸

? 向付。ガラスのお皿に氷が敷かれ、その上に置かれた瓜をくり抜いたところに、明石鯛に縞鯵が盛りつけられており、涼気満点の演出。お皿が変わって鱧落し。いずれも一切れが大きく、さあ、しっかり味わってみなはれ、という迫力でした。

向付

鱧落し

? 蓋物。豚の角煮にジャガイモの餡がのっていました。連れの一人が沖縄出身で、角煮にはうるさい、とのことでしたが、お世辞か、こちらの方がおいしいと言っていました。お椀は外側は銀漆、内側は朱に金漆が使われ、京都らしい色使いで、個人的には大層気に入った作品でした。

蓋物

蓋物

? 中猪口。お口直しでシャーベットが出ました。フレンチと同じですね。味はパインに山葵という、これはミスマッチ。

口直し

? 焼き物。少し前に、籠の中で文字通りピチピチと跳ねる小鮎を見せに来たが、それを焼いたものが一人当たり3匹出た。骨が細くて、抜く必要が無く丸ごと食べられる。これは美味しかった。稚鮎とは違い、もう立派に鮎の味がした。『君達にも、こんな時があったんだろうね』と言ったら、ヒンシュクを買った。まだピチ位は残っていると、強がってはいたが、さてどうだろう?

焼き物

? 酢の物。とても素敵なカットグラスの蓋物にトマトのすり流しが入っていた。くみ上げ湯葉がかかり。ジュンサイが乗っていた。イタリアンのガスパチョを和風にしたと言えばいいか。器はアンティークバカラのイミテーションと言っていたが、本日一番の器だった。下の葉っぱはクズの葉とか、アジアンな感じがしてガラスによく似合っていた。

酢の物バカラ風カットグラスの蓋つき

トマトのすり流し

? 強肴。、薬膳スープに近いものが出た。鮑、すっぽん、ふかひれ、干し貝柱、に冬瓜などの野菜が入り,くこの実。まつの実が入った,まるで中華の頂点、かのジャンピングブッダスープ(美味しくて仏も飛び上がるという)のようであった。

強肴

? ご飯。鱧の炊き込みご飯であった。留椀は、牛蒡のすり流しで、器は山中塗の椀であった。ご飯の残りはお土産にしてもらった。

ご飯

鱧ごはん残りはお土産

? 水菓子。みつまめに八つ橋アイスクリーム、フルーツにミントのアイスクリームの2種。当然分けっこしました。

水物


カウンターはほぼ満席、アベノミクス効果なんだろうか。若い客も目立った。

カウンターの中に主人の村田氏もいたが、若い料理人が大勢忙しそうに働いていた。みんな未来の巨匠を目指しているんだろうね。
この手の店では、京味の西さんもそうだったが、若い衆を叱咤する声が時々は飛ぶのが常だが、菊の井はそんなことはなく穏やかに、静かに仕事は進んでいて、客も安心して食べられた。
この年になると、自分の息子も、職場ではこんな風に叱られているのかと思ってしまい、つい箸が止まるのである。

僕には娘がいないが、自分の娘がこんな親父とご飯を食べているかと思うと、つい罪悪感にさいなまれるかというと、そんなことは決してないから、全く身勝手なものです、男という動物は。

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