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暇にかこつけた最近のランチ風景

 小生にとって、ランチはもともと手術中の合間に食べることが多かったので、簡便にカロリーさえ取れればいいというのが習い性になっており、まったく拘らないのである。
 従って普段はコンビニのおにぎりやサンドイッチで済ますことが多いが、それでも時々は外出する。それも多くは徒歩数分圏内であるが、たまにはワザワザというお出かけもする。そんな最近の小生のランチ風景をお見せします。
 仕事場のある紀尾井町からは実は10分も車で走れば銀座、四谷新宿、青山原宿澁谷に行けるので、東京の美味しい、あるいはお洒落なレストランの大半は射程距離に入ってしまうから、後は財布との相談だけである。

*ソラノイロのラーメン

ソラノイロ

ソラノイロ

中華そば

中華そば

 ミシュランのビブグルマンで星をとったラーメン屋が職場から徒歩3分の所にある。ラーメンは日頃食べる習慣がないのでミシュランに載る前は食べたことはなかった。ミシュランに載って、そんな店があったのかと探して行ったのが最初であったが、いつも前を通り過していたラーメン屋であった。
 店構えは、特段綺麗でも汚くもない普通のありふれたラーメン屋である。自動販売機でチケットを買うが、店員の応対は概して丁寧で、紙のエプロンをくれるところからして、店の気遣いは出来ていると思う。
 ラーメンは太目のストレート麺でパスタのタリオリーニに近い感じのものである。スープはかなり個性的で、魚介系の強い香りに鶏ガラが加わったコクとでもいうのだろうか、しっかりした味わいの深いスープである。最初に行った時は、麺に味が馴染まず、元々昔の中華そばの細い縮れ麺が好みであったこともあってか、左程感動も無く、2回目はしばらく置いてからであったが、段々とそのスープの味にはまり出し、そうなると麺の性状も気にならなくなり、今や小生のランチ外食トップ3には入り、そろそろ依存症の域に入って来ている。
 期間限定、数量限定でスープ・ドゥ・ポアソンのラーメンもあったから、店主は魚介系のスープに拘りがあるのかもしれないが、それがラーメンにマッチしていたかは微妙なところではあった。
 昼時は行列ができるが、ハケが良いので、それほど待たされることはないし、外に椅子も置かれていて、イラつくことはない。
 最近はもっぱら、まずはグラスの生ビールで餃子4個(200円)を食べ、その後、普通の並の中華そば(800円)を食べている。
 カウンターには多くの酒瓶が並んでいるので、夜は居酒屋風になるのであろうか、メニュウにも酒の当てがいくつも載っていて、いずれも旨そうであるが、まだ夕方に飲みに来たことはない。つまらない居酒屋に行くよりは、きっと当たりであろうと思う。

*オー・プロバンソーのランチコース

仔牛とフォアグラのパテ

仔牛とフォアグラのパテ

仔羊のロースト

仔羊のロースト

 ここも徒歩3分の最寄りのビストロです。この店は僕のブログのグルマンライフにもしばしば登場する、今最も慣れ親しんだフレンチの一軒である。普段はディナーで行くことが多いが、たまに来客があり昼ごはん時になるとお邪魔する。
ランチは2種類で、前菜と主菜の数で違うのだが、いつもは前菜一種、主菜一種にデザートが付くコースで、ペリエ大瓶に、食後にコーヒーかお茶を飲んで大体一人3500円見当である。
前菜も主菜もディナーと遜色のないもので、満足度で裏切られたことはない。
ランチでも、オーナーシェフが自ら厨房に入り、テーブルの段取りも仕切っているのが、何よりも良い。

*天真の天丼ランチ

 天真は、文春のグルメ本『こんないい店うまい店」で見つけた麹町界隈の店の一つであるが、ランチで天丼を食べて気に入り、夜に天ぷらを食べに行き、さらに気に入ったお店である。
 揚げ油は、麺実油とごま油のミックスであるが、昼は天丼用にゴマ油の比率を増やしているという。ドンツユはヤヤ辛目か。
天ぷらの出自は天政の系統ということであり、楽亭、近藤などの現在主流の丘の上ホテル系とは少し違う。ここでは最後のご飯にバラ天飯と言う、かき揚げをばらしてご飯に混ぜる、鰻のひつまぶしのようなものがある。
 亭主は、ワイン、日本酒、焼酎類にも相当詳しく、また食一般に対する造詣も深い教養を積んだ職人である。
 ここの主人の話によれば、楽亭の御主人はこの春に他界されたそうである。最期まで寡黙を通して逝かれたのだろうか。合掌。
 さて、天真の料理であるが、食べ物好きで、勉強家である主人が作る料理が上手くない筈はないのである。

*永田町黒澤の豚カツ

黒澤

黒澤

ランチのとんかつ

ランチのとんかつ

 映画監督の巨匠黒沢明がお店の内装からメニューまでプロデュースしたことで有名な、蕎麦と豚シャブのお店である。議員会館や国会図書館など国会関係の建物が建ち並一画にあるので、とりわけ閑静なところに警察官の警備姿がやたら目立つ奇妙な雰囲気のところにあるが、お店は、落ち着いた風情の日本家屋の一軒家である。壁に漆喰のコテ絵が付いているのが印象的である。
 お店の構成は、蕎麦は一階、肉料理は二階が基本となっている。
 蕎麦は伝説となった「翁」の達人、高橋邦弘氏の薫陶を受けた蕎麦職人が石臼自家製粉で打っており不味かろうはずはないし、肉料理は鹿児島産の選りすぐりを使っているので、牛しゃぶより豚シャブの方が人気が高いのもうなずける。
 ランチメニューは、蕎麦と豚カツであり、いずれも街中の普通の蕎麦屋、豚カツやと同じ料金体系でありながら、味は一級であるから、お店の雰囲気や従業員のマナーの良さを思えばコスパはかなり良いと言える。
 おまけに今どき珍しく、駐車場を完備しているので、ランチには都合が良いのである。

*ブレッツ・カフェのランチコース

ブレッツのテラス

ブレッツのテラス

クレープクラシック

クレープクラシック

新宿高島屋に入っている、ブルターニュ地方のそば粉を使うクレープのお店。パリの本店はパリ一番のクレ-プリーとの評価(フィガロ誌)をとっているそうである。
サラダとクレープクラッシック、デザートクレープでランチセットになっていて2000円位。クレープクラシックの生ハムと目玉焼きを挟んだものは、私的なパリへの思いに繋がり懐かしい心にしみる一品でした。

*ニルヴァーナ・ニューヨークのランチブッフェ

檜山公園を望む

檜山公園を望む

カレー4種

カレー4種

ナン

ナン

ココナッツミルクのぜんざい

ココナッツミルクのぜんざい

 2002年までニューヨークのマンハッタンにあった伝説のインド料理店が赤坂ミッドタウンのガレリア1階に復活したお店。
 テラスは檜町公園に面していて広い芝の広場が眼下に見え、その先には公園の大きな木々が森のように見える都会ならではの絶景である。多くの外国人(欧米人ですよ)が日常的に広場を散策しているなど、日本離れした光景もなかなか良いものである。
 ランチはブッフェスタイルで、前菜はサラダを始め7種、主菜はタンドリーチキンなどにカレーが5種類、デザートを含めると30種類以上が所狭しと並んでいる。それに嬉しいのは焼きたてのナンがテーブルに運ばれてくる。ナンはバターが効いていてクロワサッサンのような味わいである。
カレーは小さな金属のボールに一種類ずつ入れ、数種類とるのがお約束のようであり、サフランライスも付けると良い。
 随分と洗練されたインド料理である。カレーはどれも美味しいし、デザートではとりわけ、ココナッツミルクにタピオカ、小豆餡が入ったぜんざいのようなものは、甘党にはたまらない味である。
 ブッフェ料金は2100円で、それに65歳以上はシニア割り引きで1500円、12歳まではジュニア割引で1200円であり、爺と孫で行けば二人で2700円になるというお得さである。ちなみに小生はシニア割引の対象ではあったが、とてもその年には見えないだろうから、一悶着起きても面倒なので、普通の支払にした。
 精神分析家のユングによれば、ギリシャ神話の時代から人間の老年期のあるべき理想の姿は、老賢人と美少女のペアであるとされていることでもあり、小生もこれからは、その組み合わせで2700円のコースを目指すことにします。

*アクアヴィットのランチコース

アクアヴィット

アクアヴィット

インテリア

インテリア

39度調理のグラブラックス

39度調理のグラブラックス

スカジナヴィアンブイヤベース

スカジナヴィアンブイヤベース

 北青山2丁目、伊藤忠の隣のレクサスのショールームの裏手に瀟洒な外観のレストランがある。北欧料理とフレンチの融合したスカンジナビア料理とうたっているスタイリッシュなレストランである。
 こんなところにこんなお店がと言う意外性は、南青山1丁目のホンダの裏にあるナリサワに似ている。
 天井の高い室内は北欧デザインのインテリアで統一されており、モダーンな印象が強い。
 ランチは2500円のプリフィクスであり、前菜と主菜を1皿づつ選ぶ。どれも洗練されていて美味しい。食事中はアルコールを飲まなければ、アイスティが水のように注ぎ足しでサービスされるが、これが甘すぎず、苦すぎず滅法おいしい。口の中を爽やかにしてくれ、スモークサーモンとかホタテなどの生に近い魚料理には本当によく合う。
 ランチタイムでは例によって中高年の御婦人達のテーブルが多いのだが、ディナーに来れば、又一段と客層も雰囲気も変わり、デートにこれ程ふさわしい店も多くは無いと思われる程である。
 個人的には、最近はそんな利用の機会もメッポウ減りましたが、今ではそれも慣れっこになり、ランチに来ても、夜使いの心配をする必要も無くなりました。
今は、色香より英知を磨き老賢人の道を目指す心境です、100パーセント偽りもなく。

 

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