老人だって、息抜きが必要だ。
老人だって、たまには男に戻ってもいいじゃないか、
老人だって、ちょっと秘密を持ってもいいじゃないか、
老人だって、夢の食卓を味わってもいいじゃないか。
僕の夢の食卓なんて、谷崎潤一郎や川端康成のしたことに比べれば、少女の屁にもならない可愛いものさ。
老人の見栄で断っておくが、これは同伴ではないよ。-それなら誰でもできるじゃないか。
お店は、若き女子が憧れるような高級店でもないよ。-それなら話は簡単すぎるじゃないか。
1. 阿佐ヶ谷のラピュータレストラン―「山猫軒」
「面白そうなお店見つけたから行ってみない?」と誘われていってみたイタリアン。
お相手はイタリアン食材輸入のプロ。現地集合だったので、電車で出かけ、迷いに迷った挙句、お迎えに来てもらった。
建物がジブリのようで可愛いのだ。建物の前には池があり金魚が泳いでいた。細い螺旋階段を昇ってドリームテーブルに着くのだが、これが老人カップルだったら、「無理しなくてもいいのに,ハラハラするよ」と言われそうだが、じい様が若い御婦人に手を引かれて行くから、世間も微笑んで?くれるのだよ。
食事は思いの外に上等。老人と行かなくとも、女子会で支払い可能なプライス。
2. 嵐の日でも並ぶ平河町のおでん屋―「稲垣」
営業で、日夜全国の盛り場で飲んだくれている女酒場放浪記を地で行くような女史と飲み会。しかし、実物はほら、JKの様に愛らしいじゃろう。この彼女が、お酒には一家言も二家言もあるから恐ろしいのだよ。
「稲垣」は、おでん屋だけど、魚も天ぷらも、すべてが美味しくて行列のできる、平河天満宮の門前にある居酒屋。おでんは、関西風、関東風、名古屋風と3種類ある。従って大きなおでん鍋も3個ある。
名古屋風は無論味噌仕立て。牛スジが土手焼き風で美味。刺身も上等。
10月からは予約が効かなくなるから、並ぶことは覚悟で、どうぞ。
3.3年間の休業に入った唯一無比のかき氷―赤坂トラヤ
あの赤坂のトラヤ本店が改築の為10月某日から休業閉店した。休業は3年間と言うが、仮店舗営業はしないと言う。
かき氷はトラヤに尽きることは、甘党なら誰しもが認めるところ。小生も夏が来たら、まずはトラヤのかき氷、夏が終わりそうになったら、ゆく夏を惜しんでトラヤのかき氷と言うほどのファン。
女子を誘うに恰好なところ。真昼間に氷を食べるのに何ら警戒心は抱かないだろうし、お店はセレブ感があるし、それに無条件に美味いし、自分で払うには少々高級だから誘われも嬉しいだろう。
所詮値段の安いものなら、とびっきり最上級を選ぶのがコツ。
これからの3年間行けないのは非常に残念。こちらは3年後があるかどうかの身と言うのにだ。
4.「こんないい店やれる店」推薦の青山の隠れ家レストラン―CICADA
広尾商店街からちょっと入ったところでやっていた無国籍料理のお店が南青山のスパイラルビルの裏に移転した。オープンテラスやプールのような水回りがあって一昔前に流行ったお洒落感覚。
料理は本格的だがリーズナブルなプライス。従業員の態度も、良く教育が行き届いていて、最近になく二重○。
クスクスランチ定食に、アンガス牛ステーキランチを食べたが、料理も二重○。この雰囲気で、この位の価格設定で夜デートが出来れば、老人の財布にも優しい。
お相手は無論三重○でした。
5.これ以上のシチュエーションは望めないテラスでランチを―「ローストビーフの伊豆花」
畏友イエス・ジョージがプロデュースして、かつオーナーの店。
暇つぶしに、どうしてもドライブがしたくて、近隣女子に大募集をかけ、唯一返事があった彼女と一緒に熱海は伊豆山へドライブ。
日頃の行いがたたったのか、あいにくの雨模様になりもうした。
晴れていれば、眼下に相模湾で、初島を望む絶景。
料理は、鎌倉山仕込みのローストビーフ。3キロ位で140度で1時間焼き、40分は寝かすと極意を聞き出し、大収穫。
車だから飲めなくて、男の色気も出せずに意気は上がらず。
近くのMOA美術館は、時間切れで行けずに終わりました。
エピローグ:
結局のところ、秘密の夢が覚めたから、日の目を見たのがこのブログなのである。
人生幾度となく痛い目にあっても、相も変わらずボロを出しては、必ずバレテしまう、この脇の甘さは何とかならないものであろうか、ご同輩。