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エレゾゲート「シャルキュトリーの魅力と横丁の取り合わせはどうかな?」

マッキー牧元氏が監修したというので,かねてより気にはなっていた虎ノ門横丁に行ってみた。お店は北海道のシャルキュトリーとジビエ食材を扱うエレゾゲートである。正確にはエレゾゲートに行こうとしたら,それが虎ノ門横丁にあったというわけである。従って行く前は,虎ノ門ヒルズに似合うおしゃれ空間を予想していたが,縄のれんの居酒屋風カウンターの店でまず驚いた.
 突き出しのアミューズがコーンポークにこんがりと焼かれたパンであったが美味くて,場違いで拍子抜けした.とりあえずビールのビールがサッポロ琥珀恵比寿の生ビールで,注ぎ方が上手いのでこれまた美味い.本場出来立ての味である。もともとハムやソーセージが好きな私の本命はシャルトキュリーであったが,さすがに大量生産品とは違い味わい深い.パテとソーセージが特に美味い.ハムは薄切りであったので正確には比較できないが,お気に入りの日進の特選ハムと同じ匂いである。これを厚切りにしてビールを飲むのが若い頃からの私の贅沢である。
 余談になるが,麻布の日進のスーパーの駐車場の片隅に出来たスタンドのハムカツサンドはオススメです.10mmはあろうかという日進のハムがカツサンドになっています。涼しくなった今頃はハイネケンとやるのが最高ですね。
 話は戻りエンゾーのお皿は概して質が高い.オヤジあるいはシェフは一端のフレンチの料理人なんだろうな.フロマージュテットというと普通はチーズかと思うが,実際は春巻き風のものであり,フロマージュとはformation形作るという意味だという説明を後で受けたが,これはまず勘違いするのが普通であろうから,メニューに書くべきと思う。豚足が入っているそうでコラーゲンたっぷりで味は合格。意外なことにスープドポアソンがあり、自信作というので食べてみたが,少しクセのある単調な荒い味であったので,どこの魚を使っているかと聞くと、十勝半島の近くのトヨコロ港に上がる鮭のみを濾して作っているという.知らない味なわけだ。メインディッシュは本命エソ鹿のステーキにし,付け合わせにフリット、ポテトフライを頼んだが、ポテトはかなり遅れて来た.おそらく忘れていたのだろうが,店を一人で切り盛りしている限界であろうな.作る,サービス,片付け,会計まで一人ではおよそ無理な相談であるから,オーナー会社はキャスティングに配慮がいるだろう。さて,本命の鹿のステーキは,ステーキというよりローストであり,肉が硬いのには少し驚いた.これは私の主観であり,同伴者は堅くはなかったと言っている。一言で評せば,質の良い輸入牛に近い味わいである.肉を噛む旨さはあるが、それにしてはアゴが疲れすぎである。期待が高まっていただけに少し残念な気分.デザートのミルクプリンは牛乳のうまさが全面にあり,未経験の味であり、とても良かった。
 虎ノ門横丁は,空間デザインは昭和の飲み屋横丁をモチーフにしていて,それなりに雰囲気は出ているが,昔の新宿の小便横丁、渋谷の恋文横丁、のんべい横丁を知る世代には,品が良すぎて猥雑さが少しも感じられないのが不自然すぎた。
 もっとも虎ノ門ヒルズに、猥雑さは似合わないし,それは逆にリスキーかも知れない。あくまでも、ステテコ腹巻は出禁の飲み屋横丁であろう。
 またいらぬ世話だが,エレゾゲートは,出店先の選択ミスだと思う.店の空間は、流石に誕生日や決めデートには使えないが,料理の内容は十分に応えている。シェフは十分に仕事を果たしていると思う。

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