ハーモンベジョータを売りにしているスペイン料理が麻布十番の六本木よりに開店したので行ってみた。うどんのく0さわがあったあたりである。
スペインの私の連想ゲームではドンキホーテ、ダリ,バスク、ピカソ,ゲルニカ,フランコ反乱軍,ヘミングウェイというところであり、共通するのは理想主義,情熱、勇気,反骨というフレーズであろうか。しかし本音を言えば最も思い浮かぶのは檀一雄の檀流クッキングのハーモンセラーノの一節である.学生の頃にあれを読んで以来ハーモンセラーノを食べてみたいと思い続けて来た.そして、いつの間にか生ハムメロンが結婚式の定番メニューになり,イタリア産のプロシュートをおしゃれなスーパーで見かけるようになった.時は経って、今では地方でもどこでも買えるようになった。しかしスペイン産のハーモンセラーノ,特にドングリ生ハムベジョータは遠い存在であったが,伊勢丹の地下食で買えるようになり,ベジョータのイベリコ豚も通販で買えるようになって来た.今や希少性は薄くなって来たとはいえ,日常的にいつでもそれが提供されるレストランはありがたいに決まっている。
Atrevio,は勇敢,積極性の意味がありスペイン人の国民性を表しているし,お店もスペインタイルで飾られ良い雰囲気を作っている.何よりも料理人の二人のイケメンもタツゥー満載のおしゃべり野郎である.生ハムの原木に語り続けるのでコロナ時代のマスクが恋しく思えたほどである。
6000円のお決まりコースにしたが,まずは生ハム3種の食べ比べ、ハーモンセラーノ、ハーモンイベリコ、ハーモンベジョータである.セラーノは山岳地帯の白豚,イベリコはイベリコ半島の草原の黒豚,イベリコの中でもドングリを餌にしているのをベジョータと分けているそうで,それはAI検索でもそうなっていた。サラダはやはり地中海沿いはドレッシングが美味い。コロッケはホワイトソースのクリームコロッケで洋食屋より優しく淑やかである。
パエーリアは,聞いたふうのことをいえば、英語のfor her.つまり彼女のために男が作る料理らしい。外食での経験は少ないがキャンプ料理で作った経験は多少あるが,教科書にした西川治の「悦楽のキャンプ料理」の男の料理とは幾分違い、芯の残った山男たちが言うところのガンタ飯であり、日本人が好きなお焦げにはしない。パスタで言えば,アルデンテの過ぎたものであるが,これがなかなかいける.しかも直箸ならぬスプーンで鍋から直接食べるのが流儀らしい.絆を重んじるラテン系らしいシキタリだな。
残念ながらサフランの香りはあまりしなかった。行ったことはないが、スペインのビストロ、タベルナとはここをもう少し居酒屋風にした感じなんだろうな。20代の頃,その名もtabernaという東京で初めてのスペイン料理屋が南青山3丁目に出来、イカの黒墨のパエーリアが名物だった.みんなお歯黒で帰った。懐かしい,秋ですね。







