家族4人で3回目の訪問。満を持して今回は看板料理のフカヒレ姿煮を食べた。250gはあり身もひときわ厚く,見応えも食べごたえも十分である.白湯スープはトロトロでコラーゲンたっぷりの滋味深い味わいではあるが,いささか淡白であるのは醤油やオイスターソースの味付けを控えているせいであり、それが当店の自慢であろうが、もう少し濃い味に慣れてしまっている私には少し物足りなく感じたのは、自分のの味覚が未熟なせいなんだろうなと理解した。北京ダックも点心も相変わらず美味いしサービスも良い。今回は初めから個室を予約したが,隣室の子供の泣き声が響きわたる建て付けは完全個室をうたうには少し失望せざるを得ないだろう。
フカヒレの物足りなさの理由は、昔高樹町の「虎万元」にいた最年少で中国の特級厨師の資格を取って来日した孫成順氏のフカヒレの味が私のスタンダードになっていたせいと思われるが、それを未熟レベルと言ったら,孫さんには大変失礼になってしまうであろう。ま、田舎者が初めてホンモノのフカヒレを食べた時のカルチャーショックが大き過ぎたんだろうね。
孫さんは,料理人の目利きで有名な際グループの中島武氏に見出されて世に出たが,現在の目利きの筆頭は間違い無く桃仙閣の林亮治氏であろうと思う。あとで知ったことだか、三つ星の高級中華茶禅華,今年3星に昇格した和食の明寂もフレンチの白寧も彼のプロデュースという.それに最近Facebookでよく見かけるリゾート施設のat a hotelもそうらしい。その守備範囲の広さには驚愕する。
地方の老舗事業の跡取りで才能豊かな人物が,大きく羽ばたく様は,星のリゾートに似ていなくもないが、数が増えるとどうしても反復する形になってしまい,どこに行っても同じ空気感の相似形,金太郎飴になりがちなので,コンシューマーとしては、それは避けて欲しいと切に願う。
ひらまつ亭から始まったひらまつグループはこの道の大先輩であろうが、3者は3様で持続して欲しいと思う.我々が楽しめる食,旅という人生の快楽の空間をこれからも一途に提供し続けて欲しいと願うのは私だけではあるまい、と思うからである。










