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食堂 aca-料理の先鋭化を理解するスペイン料理

食いしん坊の間では憧れに近いacaに初めて行った。acaといっても麻布台ヒルズの食堂acaであるから、日本橋のacaとは違うと言われれば何も反論は出来ないが,コンセプトは同じだろうから,一応感想を言おうと思う。まず感じたのは料理人の筋が通っていて感じが良いことであった。まだ若いが,3人が協力して一つの皿を作って行くというあまり見ない光景がそこにはあった。良い料理人になろうとする意識が高い若いシェフ達には,食べ手も襟を正して食べようと思うだろう。次は,スペイン料理も同じく料理の先鋭化したものは,ボーダーレスになるという持論を再確認したことであった。稚鮎のエスカベージュ(南蛮漬け)や鰆の焼いたものや鱧のアロスカルドソ(雑炊).神戸牛のイチボのローストビーフなどは日本料理でもよく見るものである。素材の良いものは日本の食材を積極的に取り入れ味付け,ソースで特徴を出す。あとは火入れへのこだわりである。火入れは全ての料理の核心であり,これで全てが決まるといって良いと個人的には思っている。acaは薪焼きと特徴としているが,食堂acaは麻布台ヒルズの規約上薪が使えず炭火になっていた。私の囲炉裏を使った30年の経験から言うと,薪、その熾火と炭火は全く違うものである。熾火と炭火の遠赤外線の質が違うかどうかはわからないが,火の持つ匂いが違う。炭火で焦がしても熾火の薪の匂いはつかないのである。おそらくacaとの違いがそこに出ているのではないかと推ひ測する。また肉を寝かさないのも特徴であった。従って中心はロゼではなくレアであった。あと印象に残ったのはパエーリアであった。具材は蛸とニンニクのみでおじやの柔らかい焚き上げであった。個人的には少しガンタ飯(芯の残った)でおこげが残るサフランの香りがする普通の方が好みであっだが,これが評判の高いacaのパエーリアであるなら仕方のないことである。そういえば,炊き上げる時に鉄板焼きの時に使うようなドーム型の蓋をしていたな。あれがコツなんだろうね。
以上が食堂acaの感想であるが,総じて言うなら、主張のはっきりしたprogressive Spanish cuisine、cocina española moderna と言えるが,雲の上のやうに崇めるほどのものではなさそうである。

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