ホームへ戻る

SUV系その3―957型ポルシェカイエンターボ

レインジローバーに10年以上乗って、路上で危険な思いを再三して、家人の命令でカイエンに乗り換えた。これを買うちょっと前まで911ターボに乗っており、ターボラグでいやな思いがあったが、カイエンほど図体がでかいと、4800ccはないと、やはり、ターボでないと思うように走らないのではないかと勝手な思いこみで、ターボにした。

カイエンターボー蕎麦や『島田藪』の前で

911に勝るとも劣らない良い車でしたよ。良く走るし、運転の取り回しもいい。それに荷物は載るし、何処にでも行ける。レインジローバーはあの雲の上を行くような独特の乗り心地で勝るが、俊敏性でははるかに劣る。

カイエンターボー蓼科山荘前で

カイエンターボー蓼科で


この車には思わぬところでケチがついたが、その後も4年ほど乗り続け8万キロでまた同じカイエンターボに乗り換えた。5年、8万キロの割には思いのほか高値の下取りで嬉しかった思い出がある。

さてそのケチについてであるが、任意保険にまつわる話であり、当事者は日本興亜損保の自動車保険である。

あれは4年前の春の学会の時であったが、例年、学会には少なくとも5、6題は演題を発表しており、もちろん自分で全部するわけではなく、若い先生に振り分けて発表してもらうのだが、原稿の準備はかなり手入れをするので、学会前には同時に沢山の仕事を抱えることになり、頭の切り替えがうまく出来ないと、つまり意識でいえば前意識が、記憶でいえばワーキングメモリーがうまく働かないと、いわゆる高次脳機能がうまく作用しないと、同時にいくつもの仕事はこなせない。

その年は、なぜか能率が悪いなあと、愚痴を言いながらやっていたのだが、学会中に交通事故を起こし、それも停まっているタクシーをよけきれずバンバーを当てるというような、通常では考えられないような事故であり、どうも様子が変だということで、脳のMRIを撮ってみたら見事な右大脳基底核の脳梗塞が見つかったという訳である。

即入院となったのだが、その間に車の修理を頼んだのだが、記憶にある事故以外の損傷があちこちにあり、修理代は200万を超えるほどになっていた。
家のガレージにも傷があり、事故の後、いくつかぶつけて帰宅したようなのだが、本人には全く記憶がない。
学会前にはすでに脳梗塞にかかっており、そのために高次脳機能が低下していたと思われ、空間認知能力が障害され事故を起こし、また記憶障害のためにいくつかの自損事故を覚えていなかったのも脳梗塞のためと思われたし、主治医の脳外科の教授の診断もそうであった。

にもかかわらず日本興亜損保は、タクシーの修理分は払うが、当方の車分は、どこまでがタクシー事故分か判別出来ないし自損事故は証明できないからと言って、当方の分は一切払わないとした。そのように契約書に記載があるというのが言い分なのだが、タクシー事故は警察に届けてあるし、自損分を不可抗力の病気による事故でも面倒見ないのでは保険の意味をなさないとして、裁判で争ったが、結局タクシー事故分相当の15万程度の支払いで終わり、180万以上は自腹になった。

この間の日本興亜の対応は失礼際まる横柄なものであり、極めて不愉快であった。

さて、みなさんはどう思われるでしょうか。保険会社はどこも似たようなものと思われると思いますが、私が形成外科時代(形成外科は交通事故の手術が多く保険会社が支払う自費診療が多いのですが)、に何かと文句をつけて支払いが悪かったのも日本興亜であったし、病院によっては日本興亜の患者は受けないというところもあったくらいでしたよ。

これは私が体験した事実です。どうぞ保険に入る際には、契約書によくご注意され、会社も選択されることをお勧めします。

冬の蓼科でDSC00353

ログイン