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空耳妄言㉖:安倍自公政権をほんとうに存続させて良いのか?

空耳のように聞流してよいが、誰かが囁いたほうがいいような話もある。

最新の世論調査では自公は300議席を上回り、自民単独過半数も余裕の勢いだという。小池の希望の党の登場で民進・自由・社民・共産の野党共闘が崩れ、かつ小池の「さらさら、排除」「踏絵」と言う失言・失策と言うか、化けの皮が剥がれて本音が出てしまい、希望の党が失速したために自民が漁夫の利を得た形になったという。
本当にこのまま安倍・自民に勝たせてよいのか。
維新、希望が加われば2/3を超え憲法改正も現実問題になってくる。安倍の立憲民主主義無視、独裁的私物化政治が二期に渡って続いたこの期に及んで自公に勝たせる国民民度では国民投票も安倍の思惑通りの結果に終わるのではないか。

それにもまして、今自公に勝たせれば、安倍自公政権は前にもまして増長して驕り高ぶり傲慢なやりたい放題の政治を行うのは目に見えている。無論、森友、加計問題も信任を受けたと知らぬ顔で通すであろう。何をやっても大丈夫、所詮国民はこの程度と舐めきるであろう。

*安倍首相のこと
安倍は誰かの入れ智恵であろうが、「李下に冠を正さず」を反省の弁としてしばしば使うが、おそらくその真意を理解していないのであろう。
記者クラブやテレビの党首討論会などで「首相の関与はともかく、森友・加計問題が生じてしまった結果責任についてはどう思うか?」と問われると、「問題の本質は私と妻が直接関与したか、要請をしたかどうかであり、その証拠はどこにもないのであり、その意味では説明責任は十分に果たしている」と言うありさまである。要は直接指示の証拠さえなければ何の責任も生じないと言うのであり、李下に冠は正しても、瓜田に足を踏み入れても、直接証拠を残さねば責任を問えないでしょ、と言っているのである。安倍の倫理観、政治理念はこの程度であり、その程度の人物なのであるから反省の出来ようもないのである。
この間の党首討論で目立ったことは、安倍の自信なさげな落ち着かない姿であり、そして常に質問の本質をはぐらかし、長々と饒舌に自分に都合の良い話を述べる姿であった。その話し方は「いわゆる、つまり」など無意味な単語で水増しされたいつもの空虚な論調であった。おそらく安倍の参謀達は、彼の借り物の理論構築がいつ馬脚を現さないか気が気ではなっただろうと思う。
そんな安倍の無意味な無駄な発言にみすみすと長い時間を与え、安倍の見え透いた詭弁を制しない司会者の多いのにも驚いた。ニュースキャスターで、安倍の無駄口をさえぎって核心を問い直すような者は皆無であり、皆安倍に及び腰なのである。ここにも現政権のマスコミ・言論統制の効果が如実に現れているのであるが、さらに自公が圧勝の勢いとなれば、選挙戦後半はますますマスコミは自公の顔色を見ながらの報道になって行くことであろう。

*希望の小池代表について
ドラマチックな展開であったが故にその凋落もドラマチックであった。いずれにしても小池の保守でも右寄りタカ派の政治信条は早晩明らかになったであろうから、選挙前に支持を失速させたのは良かったのではないかと思う。
前にも言ったように、小池は安倍の代わりになって保守右翼の政権を担いたいだけであり、その目的完遂の戦略として都知事になり希望を立ち上げたに過ぎないから、所詮は保守右翼の中の権力闘争に過ぎないのである。
小池は安倍と共に日本会議の重要メンバーであるから、おそらくそこいらで安倍の思想性の浅さ、人間としての凡庸さと首相と言うポジションのギャップに理不尽さを感じていたのではないかと邪推できる。確かに遠くから見ても、小池の方がはるかに有能で非凡であることは誰にでも分かることであるから、小池がそう考えるのも無理からぬことであると、小生は思うのである。

*民進の前原と枝野のこと
前原が小池にまんまと嵌められたと思うのが自然な見方ではないかと思う。深読みすれば前原は相当な悪だが、おそらくお人よしの脇の甘い口先番長と言う世評が正しいのではないかと思う。もし小池の増長による失言が無ければ小池の本心が見抜けず、むざむざと民進の党費100億円が希望に乗っ取られるところであった。
枝野は小池の話に乗らず、節を曲げなかったとして人気急上昇のようである。理由はそればかりではなく、枝野の論旨明晰な論客としての優秀さと、福島原発事故の際に民主党幹事長として不眠不休で粉骨砕身して働いた責任感の強さ、人間性の高潔さが人々の記憶に残っているためであろうと思う。
希望がこけて、選挙後に参議院議員を中心に今また民進系議員の再結集の話があるという。
希望からの出戻り組を加えて民進党としての再結集では、およそ国民の理解は得られず、間違いなく自滅になるであろう。立憲民主は立ち位置を変えず頑張ってほしいと思う。

前に希望が出来た直後にも言ったが、結局は自民と維新、希望のタカ派が右翼保守政党を、自民と希望の俗にいうリベラル派が中道保守政党を、立憲民主と社民、市民連合がリベラル政党を、共産党系が革新政党の4極に落ち着くのではないかと思うし、2年後の参議院選挙までにはそうなって欲しいと思う。公明は成り立ちと政治姿勢から政党の一極として認めて良いかは微妙ではあるまいかと個人的には思うがどうだろう。

今間違いなく言えることは、思想信条がリベラルであろうがなかろうが、日本政治史上かつてない悪質な安倍自公政権の存続を許してはならないと考えるなら、今回の衆議院選挙では、自公に過半数を与えないように選挙行動を起こすべきであるということである。

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