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ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー「玉村さんの築いた理想郷-訪れて誰しも心底,癒される楽園」

1980頃に読んだ「パリ旅の雑学ノート」で垣間見えた,博学ぶり,文才,画才の片鱗は「料理の四面体」から,その後の食・旅・農・ワイン・エッセイ・画文集に渡る膨大な著書に遺憾なく発揮され,私もそれらのほとんどに人生を通して付き合って来た.そんな彼が,40代後半の大病後,意を決して作り上げたのが,彼の理想のライフスタイルであるヴィラデストであろう。2003年にガーデンファームとワイナリーとして外部にオープンしたので早速尋ねたが,当時は農道のような道を迷いながら道を尋ねても,村人はその所在すら知らなく,もちろんナビには登録されていなくて,ようやく辿り着いた駐車場は畑を潰したような場所であった。それでもショップとレストランは,玉村色がよく出ており満足して帰って来た。その後みるみる変貌し,ワイナリーは日本を代表するソーヴィニオンブランとメルローワインの銘醸地となり千曲川ヴァレーを牽引するメッカになったし、レストランもテロワールとはこのことであろうと思わせる、東京では決して味わうことの出来ない一流の味とサービスを提供するようになった.ブドウ畑を眼下にガーデンの花々と青い空を眼中に,素晴らしい料理と美味しいワインを安価に楽しめるワイナリー文化を日本に実現した功績は我が国の食文化の歴史に特記されるべきものであろう。フランスからはシュヴァリエ勲章を受けているが我が国は文化勲章をなぜ出さないのだろうか。
秋の訪問は初めてであったが,夏の、軽井沢にも似た喧騒とは無縁の穏やかな優しい時間が流れており、文字通り心身ともに癒されて来た。いつまでも居続けたい、ため息の出るような楽園である。

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