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灯台下暗し,融通無碍な板長のフレンドリーさは三つ星

以前は何度か通っていたが、ここしばらくはピークハンターのように巷間よく知られた有名店ばかりを歩いていたのでご無沙汰していたが,あてのない日に思いたって訪問した。カウンター席に座るや否や,籠いっぱいの松茸を見せられた。それも傘の開いていない,ころやつぼみばかりである。今年は地元でもまだ出回っていないと伝え聞く信州産という。焼くか,土瓶蒸しか炊き込みご飯のいずれかでどうかというので、ころあいの良いものを選んで,4つに割いてフライにして欲しいと言うと,2もなく了承してくれた。またメニューには無いが小芋の揚げたものは無いかと聞くと、石川芋で良ければと,受けてくれた。その他は寄せ豆腐,柔らかい油揚げ、壬生菜の御浸し,銀杏、加茂那須とアナゴの焚き合わせ,戻り鰹のづけ,焼き鯖寿司を頼んだ。いずれも出し加減の良い上等な一品であった。松茸のフライはどうだったかと問われたので,パン粉は目の細かい方が良かったかも,と感想を述べたら、御意とばかりに同意してくれて,それは次回の楽しみということになった。自分の見解を持つのは必要だが、それが最善だからと有無を言わさず客に押し付ける料理人は少なくはないが,客のリクエストに応えてこそプロではないかと思う。
そんな融通無碍の凄腕の料理人を日常でもハレの食卓に置けたら,これ以上の贅沢はないのではないかと改めて感じて帰ってきた。和食,フレンチ,イタリアン、中華など各々に一人見つけられたらな,と思うが,それは欲張り過ぎでしょうか。麻布台ヒルズもようやくかなりこなれてきたので,秋空になった今が訪れる時期かもしれませんね。

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