うなぎ好きにはつとに名高い友栄に初訪問した。グルメ本の評価点数以外の予備知識無しで行ったので,場所が箱根の入り口で,付近に早川という清流が流れているので,江戸時代から旅人が箱根の関を越す前に精力をつけるために鰻を提供して来た店なのかと考えていたところに店内にもそれらしき絵画が架けられていたので一人合点していたが、後で調べて見ると1978年に下田で創業して1996年に当地に移転したそうである。鰻の老舗には麻布の野田岩,葛飾川千家、日本橋大江戸,川越小川菊など江戸時代から続く店も少なくない中では、新参者といっても良いのだが,青鰻という希少な鰻を使い,新鮮さを売りに評判を取り,それを自信に変えて弛まぬ努力の末が今日の高い評価になったものと思われる。
既にご案内のような手順で,席に着くと20分も経たないうちに肝焼きが出された。タレと山葵醬油の両方にしたが,鰻の肝がかくも臭みも苦味もないことを初めて知った.liver特有のねっとり感がとても良い。たまらずノンアルビールを注文した。
鰻は鰻重にしたが、白焼分も予約しておけば良かったと後悔したが,追加は出来ないので後の祭り。鰻重はまずは,鰻の豊満さに圧倒された.これまでに食べたものの中で一番身が大きく厚い.これが重なる様にお重に収まっていて,ご飯が壁の様に透けて見えてしまう貧相さがないところが心を満たす。タレは甘すぎず、醤油味のトゲもなく丁度良い.ご飯の量は少なめだが、鰻のボリュームで,お腹いっぱいになった。
これまで贔屓にしていた麻布の野田岩、八重洲のはしもと,三島の桜家に比べて,焼き、蒸しともバランスが良く、唯一経験した柳川の夜明け茶屋の天然鰻にも劣らず鰻重の最高峰であったと思う。
やはり鰻というものは肝焼き、うざく,骨せんべい、白焼などで一杯やって鰻重が好ましいが,車ではどうしょうもない。旨いものはタクシー圏内で見つけるしかないかもしれないな。






