おそらく15回以上の訪問。当日は 36ど以上の猛暑日。あれだけ気の利く女将さんにしては開店前に炎天下に行列で待たせるのはなぜだろう。紙に記帳させるとか,番号札を渡して車中で待たせるなどアナログ対応はできるのではないか。さてそれはさて置き、蕎麦,蕎麦前の美味さはさすがである。主人はおそらく80歳を超えているはずなのに衰え知らずである。
私の優勝メニューは、蕎麦がき,天抜きで一杯。締めで手挽き蕎麦とそのおかわり。
蕎麦がきは2日以上前の予約が必要。此れが難点。
駐車場はいつの間にか一台分増えているが,その昔は,一番奥にシートに被された車が1台あった。噂では赤のフェラーリとのことだった。
とても良い話だと思いませんか。免許を返納されたのだろうが,蕎麦打ちは,もう少し頑張っていただきたいものだ。
写真厳禁のお店なので食べログでみてください。
久しぶりの訪問。6時開店で6時に予約すると,6時なるまで中に入れてくれなく、寒い季節に招待客を外で待たせて恥をかいたことがあるので、18:30で予約すると19:00にしてくれという、店の都合が優先する経営方針だな。行ってみると,席はまだ空席だらけ,なぜ18:30でいけなかったのか不明。いつも思うのだけど開店時間に一斉スタートをするなら,ウェイティングを設けるか,早めに準備して中に入れて待たせる配慮が欲しい。先日行った島田の薮蕎麦宮本でも,あの気の利く女将でも11:30の開店まで酷暑の炎天下で客を行列させていた。同席者2人は初訪問だったので,まずはマグロとキャビアのガレットが出て感激。鮪がボストン産なのはよいにしても,キャビアの質を落とせばすぐに分かってしまう。蕎麦は少し改善したような気もするが,手打ちの実演はやめたのか、菊ねりした蕎麦玉を見せてから,蕎麦刺を作るパフォーマンスもなくなっていた。ソムリエールの女将さん?は変わらずサービスも感じも良いが,よく変わるスタッフの教育は行き届いていない。一言で言うと,何も知らずにそこに居る感じ。料理も酒も悪く無いしコスパも良いが,料理が少し雑になった気がしたので京味の出と言っていた板長は変わったのかもしれない。十番界隈は吉兆系の日本料理屋や次郎系の寿司屋の良いのが進出してきているし,山幸のブランド力も大衆化したので,今一つの踏ん張りを期待したい。ハッキリ言えば,マグロの日本料理と蕎麦のいいとこ取りで受けを狙ったのだろうが,慣れて来ると、いずれも中途半端で物足りないかもしれない。客層は相変わらず 3,40代のアントレプレナーか美容系風が目立ちシャンパンを開けている。熟年,老年層は皆無。金を使うことは社会のためになるから、それで良いのかもしれない。
私のAIF研究室のフォローワー数は極めて限定的だが、それでも6つのブログの中ではグルマンライフが一番人気のようだ。ここもしばらく更新をさぼると、それまでの「書かねば」という強迫観念にも似たストレスから解放され、こんな楽なことはないと、とうとう1年が経ってしまった。私のつたないブログでも週に1,2本書くとなれば、それはそれでも多少は脳に知的刺激にはなっていたようで、最近の意欲、認知の衰えを自覚すると、自分自身のためにもブログ再開のリクエストにお応えしようと思うようになった。そこで頑張って6つのカテゴリ―は減らさずに守り、同時に再開することにしたのである。
ブログ休載のキッカケになったのは、厄難のように発生した近隣の大規模公共工事のために引っ越しを余儀なくされ、そのために時間とエネルギーを取られたためである。
転居後は別段大きく生活が変わったわけでもなく外食の楽しみを減らしたわけでもないし、店での写真も全く撮らなかったわけでもないので、そこそこブログのネタは溜まっているのだが、記憶の方がさっぱりで、どの店での経験も正確に記述することが出来ない状態なのである。
そこでグルマンライフ再開の第一弾はブルーオマールという高級食材にまつわる2回の食事の体験を断片的な記憶をたどりながら始めることにしようと思う。
友人の結婚祝いの食事会を今年の1月に紀尾井町のオー・プロバンソーでやることにし、中野シェフにあらかじめ予算を伝えておき特別料理を作ってもらった。

前菜2種、魚料理にメインをマリアカラスにした献立は中々力の入ったもので、招待した友人夫婦にも満足していただけたようであり、当方の面子も大いに立ったのである。
その中の温前菜が「ブルターニュ産オマール海老のソースカルディナル(甲殻類の乳化ソース)マッシュルームとペリゴール産トリュフ」であった。

この皿が供される時にメートルドテルS氏が、こう言ったものだ。「今日のオマールは、先生も余り召し上がっていないブルターニュ産のブルーオマールという大変希少なものでして、今日のために頑張って特別に手に入れました」と。言下に、オマエはまだ食べたことは無いだろうが、と得意気に言ったのが見て取れ、小生の僅かばかりの自尊心も傷ついたのであった。
確かに、鴨はシャロン産というのとに同じように、オマールはブルターニュ産のブルーオマールというくらいの知識はあったが、改めて名を聞きながら食べたのは初めてのことであったような気がする。
言われて食べてみれば、通常口にする北米産の大味なオマールとは大違いで、良質な伊勢海老の、放つ香りこそ無いが、プリッとした濃厚な味わいは同じクオリア(≒質感)のものであった。
そして、それから2か月後、妻の誕生日の食事会で帝国ホテルのレ・セゾンに行った。
私達はレ・セゾンには縁が無くて初めての訪問であったし、又簡単に再訪出来るわけでもなかろうと、奮発して一番値の張るシェフのお任せコース(Le Menu De Thierry)をオーダーした。

そうしたら魚料理の舌平目の後にブルーオマールが二度に分けられて出てきた。最初は腕肉のソーテルヌとフヌイユのソースの一皿で、二皿目は爪肉が串揚げのように串に刺して揚げてあり、それを天つゆのようにスープにつけて食べる趣向であった。


つい先日知ったばかりであったが、「ふーむ、ブルーオマールですね」と訳知り風を装ったら、メートルドテルのK氏は、嬉しそうにうなずくと、間もなく生きたブルーオマールを大きな銀盆に載せて運んできてテーブルに置いて見せてくれた。オマールはテープで拘束された大きな挟みを何度も動かしては自らの存在と生きている証を盛んにアッピールした。勢いよく跳ねると盆から飛び出しそうにはなったが、基本移動は出来ないので、いつまでも盆の中で威嚇し続けた。
ブルーオマールは甲羅や爪が独特の鮮やかなブルーカラーをしていることに由来するらしいが、見せられたものは、ネットの写真でみるような鮮やかなブルーではなかったのが少々残念であった。

K氏は、メートルドテルのお手本のように細やかな気遣いが出来、立ち居振る舞いも所作も美しい人であったが、髪型は外目にも派手なリーゼントであった。帝国ホテルの格式に合わないのではないかとおせっかいにも思い、立派な髪ですね、と聞くと、髪をオールバックにして整髪料でコテコテに固めておくのが給仕という仕事には最も相応しいのだと言い、以前勤務していたホテルからずーっとこのヘアスタイルで通していると、ちょっと得意気に誇らしげに話してくれた。
髪の無いのと多すぎるのが並ぶのも良かろうと思い、一緒に記念写真まで撮って帰ってきたのである。

